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施策ではなく「構造」を創れ。事業を動かすマーケティング戦略とデータ基盤【セミナーレポート】

「目の前のCPA改善やSNSのフォロワー増など、施策を懸命に回しているのに事業が大きく成長しない」
「売上は伸びているが、利益構造が変わっていない」
このような悩みを抱える企業の多くは、マーケティングを「施策(戦術)」の集合体として捉えてしまっているかもしれません。
3月10日に開催されたカンファレンス「MARKETING LEADERS」にて、電通コンサルティングの齊藤美和子氏と、弊社UNCOVER TRUTHのCAO 小川卓が登壇いたしました。「事業を動かすマーケティングとは何か?」をテーマに語られた、本質的な戦略設計とデータ活用のメソッドをレポートします。

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施策は「出力の改善」。事業を動かすのは「構造の設計」

セッションの前半では、電通コンサルティングの齊藤氏がマーケティング戦略の本来の役割について解説しました。

多くの現場では、目の前のKPI達成のために広告改善やMA活用といった施策を積み上げがちです。しかし、施策はあくまで「出力の改善」に過ぎず、事業を動かすのは「構造の設計」であると齊藤氏は指摘します。

マーケティングの本来の役割は、単なるプロモーションではなく、「企業や事業が持続的に成長するための仕組みづくり」です。具体的には、「どの市場で」「どの顧客に」「どの価値を提供し」「どのように投資を回収するか」という成長構造を設計することが戦略の根幹となります。

事業をレバレッジする「4つの観点(レバー)」

では、具体的にどのような構造を設計すべきなのでしょうか。事業のレバレッジを効かせるためには、以下の「4つのレバー」をどう動かすかを決める必要があります。

  • 顧客獲得効率(CAC): 競合が過密な市場を避け、勝ちやすいポジションを特定するなどして、構造的にCAC(顧客獲得コスト)が下がる設計になっているか。
  • 顧客生涯価値(LTV): 短期的な売上だけでなく、継続前提の商品設計やアップセル・クロスセルによって1顧客あたりの価値を最大化する設計になっているか。
  • 競争優位の持続性: ブランド独自の価値や模倣困難なポジショニングを築き、時間が経つほどに優位性が強まる設計になっているか。
  • 施策を支えるリソース効率: 分散投資を回避し、勝率の高い市場に集中することで、投入コストに対する成果(ROI)を最大化できる設計になっているか。

どれだけ施策を回しても、この4つのレバーのどれかが弱ければ成果は安定しません。戦略が正しく設計されてはじめて、施策を実行することで事業を動かすことが可能になります。

戦略を「実行」に落とし込むためのデータ基盤

セッションの後半では、弊社CAOの小川卓が、設計した戦略を実行し、正しく判断するための「データ基盤」について解説しました。

デジタルマーケティングを進める上でデータは強力な武器になりますが、多くの現場では「どこにデータがあるかわからない」「分析環境を作る方法がわからない」といった課題を抱えています。

小川は、自社のデータ活用を以下の「5つのステージ」で客観的に把握し、一歩ずつ進めることが重要だと語りました。

  1. ステージ1: 必要なデータがどこにあるかわからない状態。
  2. ステージ2: データは点在しており単体の成果は見えているが、売上への貢献などが見えない状態。
  3. ステージ3: 一部チャネルでデータ連携が自動化されている状態。
  4. ステージ4: カスタマージャーニー全体が可視化され、各施策がどう売上に繋がったか把握できる状態 。
  5. ステージ5: データを集約し、自由に取得・分析できる環境(CDPなど)が整っている状態。

いきなり巨大な統合データ基盤(CDPなど)を作ろうとすると失敗しやすいため、まずはアクセス解析とMAツールを繋ぐなど、「小さな成功体験」を積み重ねていくことが重要です。

データ活用を成功に導く「組織の3つの役割」

データやツールがあっても、それを活用する「仕組み」や「人材」がなければ意味がありません。小川は、組織を以下の3つの役割に分けて考えるべきだと指摘しました。

  • 意思決定者(経営層・マネージャー): 何をしようとしているかを理解して信じ、現場の障害(人・物・金・組織の壁)を取り除く役割。
  • 実践者(現場担当者): 新しい企画を立てるよりも、まずは決まった施策を確実に実行し、改善・運用でPDCAを回す役割。
  • 専門家(データエンジニアやアナリスト): 必要な知識を提供し、実行をサポートする役割。社内にいなければ外部の専門家を頼ることも有効。

戦略なきデータ活用は迷走し、データなき戦略は机上の空論になります。事業を大きく成長させたいとお考えの方は、ぜひ上流の「構造設計」と下流の「データ基盤」の両輪を見直してみてはいかがでしょうか。

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本記事の元となった2月17日(火)登壇セミナーの要点をまとめたスライド資料(PDF)を配布しております。
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