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コンテンツマーケティングで成功するための戦略と基本の考え方

こんにちは、UNCOVER TRUTHでCCOを務めております藤原尚也です。

これまでアナリストブログでは、WebサイトのKPIの決め方CVRを向上させる方法Google Optimizeを利用しABテストを無料で行う方法など、Webサイト改善に関連するノウハウをお届けしてまいりました。

今回は、私の得意分野である「コンテンツマーケティング」についてです。ユーザー自らがインターネット上で情報を探し取捨選択する昨今において企業はどのようにアプローチすればよいか、まずは基本の考え方からご紹介いたします。


1. コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは、顧客が求める情報に対して、最適なコンテンツを提供して、商品やサービスへの関心を高めて顧客を育成することです。コンテンツ次第で、顕在顧客だけでなく、潜在顧客にもアプローチできます。

コンテンツマーケティングで重要なポイントは2つ。1つ目は、人を集めること。2つ目は、集めた人からどう売り上げを作っていくのかということです。

コンテンツマーケティングというと、多くはSEOの延長線上で語られるので、人集めだけに意識が向きがちです。しかし、大切なのは、人を集めた後にどう売り上げを作るのか。そこまでを考えないとうまくいきません。

2. 情報が溢れる時代だからこそ、企業から信頼できる情報を発信するコンテンツマーケティングが必要

TVCM効果の低下やスマホへの急速な移行というデバイス環境の変化に伴い、インターネット上には情報が溢れています。その結果、情報を求めるユーザーは、Googleをはじめとする検索機能や、SNSを用いて第三者の声をいつでもどこでも自由に情報を収集できます。

しかし、残念ながら、情報の信用性は量と反比例し、低下しているように思います。

比較サイトなどからの実証性のない情報発信も多く、企業の正しい情報や本来伝えたいメッセージが、ユーザーに届いていないのではないでしょうか。

今まさに、自社の商品やサービスを企業自らが情報(コンテンツ)を発信していく時だと思います。

3. コンテンツマーケティングにより得られるメリット

コンテンツマーケティングに取り組むことで、以下2つのメリットがあります。

① 新規顧客のリードを多く集めることができる!
② コンテンツは資産になる!(一時的な集客のためのLPなどとは違う)

上記についてもう少し詳しく説明します。我々のプロモーション活動は新しい顧客を集めることに大きなコストがかかります。頭を悩ませている担当者も非常に多いかと思います。この課題を解決するのが「コンテンツマーケティング」なんです。コンテンツを制作することで、「検索」「SNS」「ニュースメディア」「キュレーションメディア」などから、多くの質の高い見込み客を集めることができます。

ここで難しいのは、検索結果の上位に表示されるコンテンツを制作しなければならないことです。検索で上位表示される質の高いコンテンツは、多くのメディアからもリンク掲載されSNSでも拡散されるため、力を入れて取り組むべきでしょう。このポジティブなスパイラルを創り出すことがコンテンツマーケティングにおける重要な手法でもあります。

そして、2つ目の「コンテンツは資産になる!」ということは、1つ目にあげたメリットを継続的に得られるということなんです。

4. コンテンツマーケティングで重要なのは全体的な戦略図を描くこと

冒頭述べたようにコンテンツマーケティングを成功させるために重要なことは2つあります。1つ目は、人を集めること。2つ目は、集めた人からどう売り上げを作っていくのかということです。

SEOの延長線上でコンテンツマーケティングを考え、人集めだけに意識が向きがちなケースも多いようです。しかし、人を集めた後にどう売り上げを作るのかまでを考えなくては成功にはたどり着かないでしょう。

コンテンツを作りさえすれば十分かといえば、そうではありません。顧客はWeb上のいろいろな場所で情報を集めています。コンテンツマーケティングにとって大事なのは、その場所に企業自ら出ていく必要があるということです。そして、コンテンツの1つ1つのページがトップページとして機能するようにするのです。

いかに各種メディアや検索結果ページなどの流入経路にコンテンツを入れていくか。そして自社サイトを来訪した人たちに、どうやって商品を買ってもらうのか。公式サイトのCVRは多くの場合、3~4%ほどで、ほとんどの人は離脱してしまいます。その離脱した人たちを購入につなげるための仕掛けもしなければなりません。コンテンツマーケティングは、こういった全体的な戦略図を頭の中に持って取り組む必要があるわけです。

5. コンテンツマーケティングの具体例

例えば、実際にコンテンツマーケティングを手がけたファンデーションブランドをGoogleトレンドで見てみるとします。

「ファンデーションの情報をデジタルで探す需要」が右肩上がりに増えている一方で、「ブランド名で商品情報をデジタルで探す需要」はまだまだ少ないことが分かります。

ユーザーは、ファンデーションについて情報を求めていることはわかっていますが、そのユーザーに自社商品情報をコンテンツ化して届け、自社サイトに送客することが必要です。

6. コンテンツマーケティングの手順

上記のような現状を把握してから、以下のSTEPでコンテンツマーケティングを実現していきます。

STEP1: KGIを決める(目標=ゴールは?)
STEP2: 重要キーワードを決める(どんな検索需要に優先順位を置くのか?)
STEP3: ペルソナ作成(検索キーワード別に作成)
STEP4: KPIを決める(PDCAを回す)

それぞれのSTEPを、簡単に説明していきましょう。

まずは、STEP1のKGIを決めるということですが、これを意外に省いている方が多いように感じます。ビジネスですから、何のために、どれくらいを目標にするのか?を最初に決めていく必要があります。特に、経営陣や上長と共有していくことが大事です。

予算をどれくらいかけて、成功のラインをどこに置いて、どのタイミングで意思決定するのかなど、他の施策でも同様ですが、KGIをしっかり決めておくだけで、今後の運用がスムーズに進みます。

そして、STEP2として重要キーワードを決める必要があります。これは、優先順位を付けるということでもあります。自社商品やサービスを知ってもらうために、ユーザーはどういった課題や問題をかかえているのか?をしっかり考えて欲しいです。

そこから、STEP3:ペルソナ作成に入っていくわけですが、ここが特に重要となります。ポイントは、検索キーワード別にペルソナを作成するところです。例えば、「ファンデーション」と検索しているユーザーと、「ファンデーション 敏感肌」と検索しているユーザーの求めている情報は違います。なので、ユーザーのインテント(検索意図)を読み解き、ペルソナを作成し、そのペルソナに沿ったコンテンツ制作を行うということが重要なんです。

そして、STEP4:KPIを決め、PDCAを回していくことで、効果を上げていきます。ここでは特にコンテンツの「リライト」が重要になります。Google AnalyticsGoogleサーチコンソール、ヒートマップツールでユーザーの行動分析を行い、コンテンツのリライトを行いながら、効果を最大化していきます。

7. コンテンツマーケティングを進める際の注意点

コンテンツマーケティングにおいて、注意点は2つあります。

① 目的やターゲットを明確にすること
② PDCA体制を構築すること

先ほどの「6」でも話したように、ゴールが明確になっていないことほど危険なことはありません。必ずその施策は成功しません。

定量的な具体的目標を設定してスタートすることで、チームや関係者が同じ方向を向いて施策を推進することができるのです。何となくの認識・暗黙の了解的な合意の元で進めるのは避けましょう。

また、コンテンツマーケティングは短期施策ではありません。中長期的に数値を見ながら改善していくことで効果を最大化し、継続的な効果を生み出す施策です。ですから、PDCAを回す体制が必要となります。しかし、デジタルマーケティングの人員リソースは決して豊富ではなく、兼務も多いのではないでしょうか?そういった状況で成功させるためにも、ツールを有効活用し、効率的に時間を短縮していくことを考えなければいけません。

8. コンテンツマーケティングでの成功事例

コンテンツマーケティングの取り組みができている秀逸な例として、下記サイトをご紹介します。

このサイトを見て、企業がどのようにユーザーのインテントに対してアプローチしているのか、ご自身で考えてみてみると大変参考になるのではないでしょうか。

ファンデーションカタログ:ファンデーションの情報サイト
https://foundation-catalog.jp

以上、今回はコンテンツマーケティングの基本をご紹介させていただきました。また次の機会に、より具体的に掘り下げたコンテンツマーケティングの応用編をご紹介できればと思っております。


藤原 尚也
株式会社UNCOVER TRUTH
CCO(チーフ・コンテンツ・オフィサー)

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)で、ツタヤオンラインのEC事業やTポイントを活用したデータベースマーケティング事業を立ち上げに従事。その後、ニキビケアのプロアクティブやファンデーションのエクスボーテなど化粧品分野でのデジタルマーケティング手法を確立した。 現在はアパレルブランド「ドゥクラッセ 」の CMO兼Web事業長でありながら、デジタル業界の人材育成のため、セミナー講師としての登壇も多数行っている。 コンテンツマーケティング分野においては、「ニキペディア」や「ファンデーションカタログ」などのオウンドメディアを成功させている。


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