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ターゲットを狙い撃つ!個別シナリオ設計の基本

こんなお困りをお持ちのご担当者様へ
・シナリオ設計という言葉は知っているが、必要性がいまいち分からない
・シナリオの作り方がわからない

この記事を読んで知れること
・シナリオ設計の効果
・シナリオの具体的な設計方法

こんにちは。
UNCOVER TRUTHの石川です。

さて今回はCRMの実行ステップ、【シナリオ設計】についてご紹介します。

前回までのお話で「誰にどんな態度変容をさせたいか」が決まりました。今回は、その態度変容を起こすための具体的なアクションを設計する方法です。分析で得たインサイトを施策へつなげるための非常に大事なステップですのでぜひご覧ください。

前回までのおさらい

前回はCRMをする際に用いられる「カスタマージャーニー」と「ペルソナ」についてご紹介しました。
前回の投稿から時間が空いたので、あらためて言葉の定義をお伝えします。

CRMとは・・・顧客のステータスや顧客との関係を管理し、よりよい関係性を構築するためのマネジメントのこと
クラスタリングとは・・・基幹データやWeb解析データの中から、似たような集団を見つける手法
カスタマージャーニーとは・・・顧客が購入に至るまでのプロセス
ペルソナとは・・・商品やサービスを購入する架空のユーザー像

もし忘れてしまった、まだ読んでいない、などありましたら、過去の記事を改めて読んでみてください。

シナリオ設計とは

さて、まずは本記事でお伝えする「シナリオ設計」という言葉を定義しましょう。
ここでいう「シナリオ設計」とは、「ターゲットユーザーに合わせたアプローチ方法を決めること」です。
店舗で例えると「どのお客様が、どの状態のときに、どのような接客(コミュニケーション)をするか」を決めるステップです。
例えばアパレルショップに入ったとき、服をただ眺めていただけなのに店員から押しの強い接客を受けたら嫌で立ち去ってしまいます。
また、購入意志が固まって、あとは試着するだけなのに店員がいつまでも捕まらないと、別の店で買おう、と思うかもしれません。
そう考えると、このシナリオ設計こそが「成果」を上げられるかどうかの直接的な決め手となります。

また、シナリオ設計は「ドラマや映画と同じ」ともいわれます。
ドラマや映画のシーンには一つ一つ明確な意味があり、そのシーンで観客の気持ちを共感させ、不安にさせ、高ぶらせて最後に感動させる、のようにコントロールします。
シナリオ設計も同じで、Webサイトへ訪れるユーザーの気持ちをコントロールしながら「成果」へと導くのです。

最近ではマーケティングオートメーション(MA)ツールの登場で、メール配信など簡単なシナリオは自動化できるようになりました。
そのため、昨今のデジタルマーケティングではこの「シナリオ設計」が注目されています。
今回はこのようなMAツールによるメール配信についても触れますが、それだけではなくもっと幅広い視点のシナリオ設計についてもお話します。

シナリオ設計の手順

では早速シナリオ設計の基本的な手順をお伝えします。
シナリオ設計では以下の4点を決めます。

  1. ターゲットを決める(Who)
  2. 施策を決める(What)
  3. シナリオ起動箇所を決める(Where)
  4. チャネルを決める(How)

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. ターゲットを決める(Who)

まず一番最初に決めるのは、今回のシナリオを「誰に(Who)」に対して当てるのか、です。
これは前回のステップで作成した「クラスタリング」を使います。
クラスタリングで顧客ランクを分ける、というお話をしましたが、その分けた顧客層のうち「どの層をこのシナリオで狙うか」を決めます。

例として、前回の『クラスタリング』のものを再掲します。
A:商品が安くなってからまとめ買いするユーザー
B:商品を即決で購入するユーザー
C:購入までに1か月かかるユーザー

他にも以下のような例があるでしょう。

  • 資料をダウンロードした人
  • ◯◯のページを3回以上みた人
  • 初めて訪問した人
  • 5回以上訪問したが、まだ問い合わせしていない人

たまにクラスタリングをユーザーの属性(男女、年代、所在地など)だけで行っている事例を見かけますが、それだけでは足りません。
むしろユーザーの行動や状態によって分けた方が適切な場合が多いので、この点を忘れないようにしましょう。
そして、行動や状態に対して効果的な施策を考えていくのがシナリオ設計なのです。

2. 施策(アクション)を決める(What)

次はターゲットに対して、やってもらいたいアクションを起こすために、どんな施策をすれば良いか決めましょう。

例えば、

  • バナー広告を見せる
  • 興味喚起させる記事を読ませる
  • メールを読ませる
  • チャットbotからメッセージを出す
  • Webサイトの注目されているコンテンツを目立たせる
  • SNSのタイムライン上に広告を載せる

など、様々な施策があります。

これらは多種多様で、今後もデジタルマーケティングツールの進化によってさらに多くの施策が生まれるでしょう。
つまり効果的なアクションをするためには、最新ツールによって何が出来るかの情報収集を欠かしてはいけないということになります。

3. シナリオ起動箇所を決める(Where)

次にターゲットの行動を変化させたい場所を決めましょう。

例えばWebサイトであれば、

  • 商品詳細ページ
  • ◯◯という商品のランディングページ
  • 会員登録画面

などが考えられます。

どのページで施策を実行するかを検討しましょう。

4. チャネルを決める(How)

最後は施策をどのようにターゲットへ伝えるかを決めましょう。

チャネルの例としては、

  • メール
  • Webサイト
  • SNS
  • 電話
  • 郵便(DM)

などがあるでしょう。

なお、手軽さやコストからオンラインのチャネルを検討することが多いと思いますが、電話や郵便などのオフラインツールも意外な効果を上げることがあるので、可能性が低いとしてもオフラインの選択肢を入れておくのはおすすめです。

これでシナリオ設計の基本ステップはお伝えしました。
次はイメージをより具体的に持ってもらえるように、実際に良く使われているシナリオ例をご紹介します。

シナリオの具体例

実際に良く使われているシナリオを4つご紹介します。

また、シナリオだけでなく、どのようなツールを用いて、どのような手順でできるかも簡単に記載しましたので、ご自身が実際に行うことを想像しながら読んでみてください。

① 展示会来訪者の場合

展示会に来場してもらったターゲットに対して、翌日にお礼メール、3日後に自社サービスの紹介、10日後に別のセミナーを案内する

これはマーケティングオートメーション(MA)ツールやEメール配信ツールを活用することで可能です。

手順

  1. 展示会で得た名刺からメールアドレスを抽出する
  2. MAやメール配信ツールに取得したメールアドレスを登録する
  3. 「お礼メール」を用意する
  4. ツールのシナリオ設定機能を使って配信設定を行う。
  5. 配信する。

対応ツール
Marketo(マルケト)・Pardot(パードット)・Oracle Eloqua(オラクルエロクア)・B-dash・SATORIなど

② 興味を示しているのに購入しないユーザーの場合

Webサイトへ5回以上訪問しているのにコンバージョンしていないターゲットに対して、期間限定の割引クーポンを、ポップアップで表示させる

これはWeb接客ツールを活用することで実施可能です。

手順

  1. Web接客ツールで「5回以上訪問 かつ コンバージョン無し」をセグメント設定する。
  2. 割引クーポンバナーを作成する。
  3. Web接客ツールで配信設定を行う。
  4. 配信する。

対応ツール
karte(カルテ)ECコンシェル・Flipdesk(フリップデスク)・Sprocket(スプロケット)・ZenClerk(ゼンクラーク)など

③ サービスを30日間無料トライアル中のユーザーの場合

無料トライアルを申し込んだターゲットに対して、サービスの魅力が伝わるメールを定期的に配信する

これはステップメール機能がついたメール配信ツールやマーケティングオートメーション(MA)ツールで実施可能です。

手順

  1. 無料トライアル中のメールアドレスをメール配信ツールへ登録する。
  2. ターゲットの感情に合わせたメールを感情ごと、段階的に複数用意する。
    感情の変化例)このサービスはメリットありそうだな⇒こんな人も使っているんだ。自分にもあてはまりそう⇒こんな機能もあるんだ。ちゃんと使ってみよう
  3. メール配信ツールで配信タイミングを設定する。
    例)登録初日⇒2日目⇒7日目⇒30日目
  4. 配信する。

対応ツール
Benchmark Email(ベンチマークEメール)・MailChimp(メールチンプ)・SPIRAL・Marketo(マルケト)・B-dash・SATORIなど

④ 購入直前でやめてしまうユーザーの場合

購入確認画面まで進んだにも関わらず離脱するターゲットに対して、購入意志をあと押しする情報を表示する

これはアナリティクスツールやヒートマップツールで実施可能です。

手順

  1. アナリティクスツールで購入確認画面で離脱する場合、購入者との閲覧ページ・遷移の違いを確認する。
  2. ヒートマップツールで購入者・離脱者の閲覧コンテンツの差分を探し出し、「購入者が注目している情報」を明らかにする。
  3. 購入確認画面までに「購入者が注目している情報」を必ず目にするよう導線上に配置する。

対応ツール
Googleアナリティクス・Adobe Analytics・USERDIVE(ユーザーダイブ)など

業務のイメージは湧いたでしょうか?
自分の意図するシナリオを実行するには、それぞれのツールで何ができるか?をしっかり理解する必要があります。最近は非常に多くのツールがあるので選定に苦戦するかもしれません。
“ツール迷子”にならないためにも、中長期的な計画からブレークダウンしてツール選定を行いましょう。

さて、これで一般的なシナリオ設計は作れるようになったと思います。
ただし、これで終わりではありません。

一番大事なこと、ちゃんと態度変容を「可視化」する

最後に一番大事なことをお伝えします。

態度変容が本当に起きたかどうかを「可視化」しましょう。

「そんなのはあたりまえ」と思うかもしれませんが、私達が現場に入ったとき、これが出来てないプロジェクトに驚くほど多く遭遇しています。
ぜひ「可視化」をするための、態度変容「した/しない」という計測ができる状態にしておきましょう。

これは言い換えると、施策を評価することです。
この「計測して可視化する」ステップが無いと、どんなに素晴らしい施策だったとしても正しく評価できず、判断を誤ったり、単発の施策のみで先につながらなかったりします。

未計測・誤計測は時間や費用を多く無駄にしてしまうので、綿密に行いましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は、シナリオ設計の基本についてお話させていただきました。
どんな施策においても、“どんな行動をしている誰をターゲットにしているのか?”を外してしまっては思うような成果を得られません。

弊社では、
複数チャネルのデータ(Web解析ログ・コンテンツ、ユーザーデータ・チャネル・自社DB)を統合し、
ユーザーにあった最適なコミュニケーションを行うためのレポートによる分析・可視化・改善案の提出、実行支援を行っております。

カスタマーが該当サービスや企業と最初に接点を持ち、継続的な関係性を持つのに至るプロセスを
カスタマージャーニーマップ・コンセプトダイアグラムの手法を持って可視化し、構築したジャーニー毎にクラスタリングし、狙ったユーザー層に対して様々な施策案をシナリオに基づいて提案・実行できるので、もしこれらのリソースやノウハウが足りないと感じている方はぜひお問い合わせください。

次回は、
サイトをリニューアルする際に重要な、
【サイトリニューアルの前後分析】についてお話させていただきます。
またお時間あるときにご覧ください。

石川 敬三
株式会社UNCOVER TRUTH
代表取締役CEO

VOYAGE GROUP取締役、株式会社PeX 代表取締役などを歴任。その他アドネットワーク、比較サイト、辞書サイト等様々なBtoC・BtoB事業の立ち上げに従事。株式会社サイバーエージェントでは、広告営業を始め、大阪支社立ち上げ、メールマガジンサイトmelma等のBtoCサービスの事業責任者やEC事業の立ち上げ等に従事。

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