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新規獲得・F2転換の施策立案と考え方

この記事では「新規獲得」や「F2転換」に向けた施策立案時の考え方や実際の施策案について書いています。

新規獲得の施策立案と考え方

ECサイトなどでは、新規購入や新規会員登録が発生するまで、顧客の性別・年齢などのデモグラフィックデータを取得できないことが多いため、属性情報獲得以前では、顧客を行動データで把握していきます。

  • ユーザーを把握するための行動データ例
    ・どのチャネルからサイトに訪れているのか?
    ・どのようなコンテンツ・商品を閲覧しているのか?
    ・どのページで離脱したのか?
    ・再訪する前はどんなコンテンツに接触していたのか? etc

上記のデータは、顧客の検討状況を推測することに役立ちます。
とはいえ、キャンペーンページなどにランディングしてすぐ離脱する場合は、行動のデータが少ないため、顧客の検討状況の推測は難しいです。「興味がなかったためすぐ離脱した」位しか思いつかなくなりがちです。ですが、下記のような一定の検討行動と推測できる行動をしている顧客に対しては、実際に購入した顧客クラスターと似た傾向の情報接触を高めることで 購入に至る可能性が高まるのでは?などの仮説を立てられたりします。

  • 顧客の検討を推測できる行動データ例
    ・サイト内を回遊している
    ・何度も訪問している
    ・特定のページに複数回訪れている

その場合、下記のような施策例が考えられます。

  • 施策例
    ・商品の閲覧履歴の接触を高める
    ・利用した検索軸(カテゴリー)での売れ筋や顧客満足度の高い商品をレコメンドする
    ・閲覧履歴のある商品の価格が下がった(割引対象になった)場合にサイト上で知らせる

F2転換の施策立案と考え方

「F2転換」の「F2」は「Frequency 2 = 2回目購入」を指します。ここではECの複数回購入するサービスを前提に説明します。
下図は、とあるサービスでの購入回数ごとのF2転換率のデータになります。購入回数が増えるほど転換率は高い水準で落ち着きますが、初回購入から2回目購入の転換率が低さが目立ちます。

購入回数ごとの次回購入への転換率
【購入回数ごとの次回購入への転換率】
出典 著者名:小畑 陽一 (著), 菊池 達也 (著), 仁藤 玄 (著) 書名:ユーザー起点マーケティング実践ガイド 出版社:マイナビ出版社 出版年:2021 該当ページ:127

前提として購入回数の転換に置いて「F2転換が最も高いハードル」であることが多いのをまずは理解しておきます。F2転換率は、商品もしくはそのブランドに対してまた買いたいと思うかどうかの大きな分かれ道です。2回目の購入を経験してもらえると、3回目以降の購入率(転換率)のハードルはぐっと下がっていく傾向があります。

ご自分たちのサービスでも、このような購入回数ごとの転換率傾向が出たのであれば、初回購入客に手厚いコミュニケーションの実施を検討してみましょう。

いつユーザーとコミュニケーションをとるか?

とはいえ、初回購入時に手厚いコミュニケーションを実施するタイミングは考えられているでしょうか?
例えば「初回購入時に次回購入分のクーポンを発行していれば、これは確かに1つの手厚いサービスです。ユーザーは結果としてお得になります。

ですが、ここで忘れずに考えたいのは顧客体験です。
初回購入時に次回購入分のクーポンを例にとると、この時点では顧客にはまだ商品が届いておらず、今回の購入体験が良かった、悪かったを顧客側が判断していません。そのため、この施策が次回の購入につながりやすいとは必ずしもいいがたいのです。同じクーポンを発行するにせよ、顧客が「またこのお店で商品を買ってもいいかな」と思うタイミングを見つけ、適切なタイミングでクーポン訴求し、購入を後押しすることがF2転換のカギとなります。

クーポン前提で話をしていますが、クーポン訴求が重要なのではなく、コミュニケーションをとるタイミングが重要だということです。

例えば、化粧品などの消耗品の場合「商品到着」→「利用開始」→「商品がなくなる」であろう日は推測できます。この場合、初回購入時を起点として、n日後に何をするかという考えを固めていく必要があります。

商品を使い切る前に再購入を促すことで、顧客も商品を使い切る前に注文しておいた方が良いことに気づけて、再購入に繋がりやすいです。ですが、顧客が今すぐ使いたいと思ったときに、使い切ってしまっていて手元にストックがなければ、ネットで注文して届くのを待てず(受け取る手間もあるため)、近くのドラッグストアなどで他社の類似商品を購入してしまうかもしれません。

何を訴求するか?

タイミングと併せて、何を訴求するかも考える必要があります。
F2転換に向けた訴求には大きく分けると「再購入を促す訴求」「顧客の満足度を促進させる訴求」があります。

  • 再購入を促す訴求
    ・購入のハードルを下げるクーポン
    ・顧客が興味を示しやすいほかの商品
    ・お気に入り、カートに入れていた商品など

上記を実現するためには、顧客特性ごとの売れ筋商品や、初回購買商品ごとの2回目購買商品を分析し、顧客クラスターや購買履歴に合わせてリピートにつながりやすい商品を見つけて、それらを活用します。

  • 顧客の満足度を促進する訴求
    ・購入した商品の適切な使用方法や楽しみかたなど

商品を正しく利用してもらい、顧客が商品の効果を最大限に享受することで、顧客の満足度が促進されることを狙った訴求となります。このような場合は、リピート購入有無のアクセスログを比べることで、リピート顧客の利用率が高いページなどを見つけて活用します。

「いつどんな商品を何回買ったか」というデータをCDPで統合・蓄積することで、これらのデータを活用し、適切な施策を打つことができます。ここまでを踏まえた施策例は下記となります。

  • 施策例
    ・初回購入からn日後にコミュニケーション(メール、LINE)
    ・再購入通知
    ・ 2回目購入割引クーポン
    ・初回購買商品と関連する商品
    ・顧客クラスター(つまりは顧客特性)に関連する商品
    ・ 2回目購入者が閲覧しやすいWebページのコンテンツ(商品の適切な使用方法や楽しみ方)
    ・カート・お気に入り内商品の訴求(Web/アプリ、メール、LINE)

新規顧客とF2転換は、ビジネスにおいて常に考える必要がある大きなポイントです。今回書いた施策や考え方に加えて、そもそも「F2転換」しやすい顧客は誰なのか?さらに、その後「ロイヤル顧客=優良顧客」となっていく顧客はどういう行動や属性をもった顧客なのか?その全体像の分析も忘れずに行っていただければと思います。


この記事を書いた人

小畑 陽一
株式会社UNCOVER TRUTH
取締役COO(Chief Operating Officer)

2014年、music.jpやルナルナを手がけるエムティーアイ社出身。ソリューション事業責任者として、大手企業向けモバイルサイト構築ソリューションで、国内ナンバーワンのASPサービスを展開。2014年、取締役として株式会社UNCOVER TRUTHの取締役COOとして経営に参加。経営・事業戦略とマーケティングを管掌。 ad:tech Tokyo / Kyushu、宣伝会議、MarkeZine、Web担当者フォーラムなど講演活動多数。
著書:『ユーザー起点マーケティング実践ガイド』(CDP専門書籍)


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