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データを活用した顧客の分類方法。行動ランク制度やクラスタリングの活用

この記事は、 行動内容による加点方式のランク制度、クラスタリングなどデータを活用した顧客分類方法について書いています。

9セグマップの活用した顧客分類の例

1つ目は、9セグマップを活用した例をご紹介します。9セグマップ(出典:西口氏著書『たった一人の分析から事業は成長する実践 顧客起点マーケティング』(翔泳社、2019))でも、顧客ピラミッドを発展させた形で「認知、購買経験、購買頻度、ブランド選好」の調査を軸に分類しており「心理データ」の活用性を説いています。CDPなどで自社顧客のデータを集め施策を行う場合、この心理データに該当する「心理的ロイヤルティ、アクティブ性」を、顧客に紐づけられるデータとして収集判別していきます。

出展:西口氏著書「たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング」(翔泳社,2019)
出展:西口氏著書「たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング」(翔泳社,2019)

上記の図を元に、下記で切り分けた顧客分類をご紹介します。

  • 「非会員・会員」に対しての顧客分類方法の例
    ・購買回数
    ・直近3ヵ月以内の行動の有・無(次回購買意向のある)

繰り返し購買するようなサービスであれば、あてはまる企業も多いのではないでしょうか?上記の分析を行い実際の状態を把握します。把握した分析結果からCRMを行う上での閾値を考えながら、顧客分類を作成します。下図がこれらをまとめたものになります。 このように「顧客のファネル構造」や「行動データ」の把握が、顧客分類をする上でとても重要になります。

購買回数と直近の行動有無による顧客分類の例
【購買回数と直近の行動有無による顧客分類の例】
出典 著者名:小畑 陽一 (著), 菊池 達也 (著), 仁藤 玄 (著) 書名:ユーザー起点マーケティング実践ガイド 出版社:マイナビ出版社 出版年:2021 該当ページ:100

顧客の行動内容別に加点するランク制度を活用した例

2つ目の例は「行動の有無で加点する顧客ランク制度」です。

下図(売上貢献項目とロイヤルティ貢献項目での顧客ランクの構築)では、縦横軸を下記に分けています。

  • 縦軸=『売上貢献項目』
  • 横軸=『ロイヤルティ貢献項目』

その中に、各種項目があり、それぞれの項目を達成していれば加点して、その点数をもとに顧客ランクを生成するスコアリング手法になります。顧客接点が複数チャネル存在&データが多い場合に役立つ方法になります。

売上貢献項目とロイヤルティ貢献項目での顧客ランクの構築
【売上貢献項目とロイヤルティ貢献項目での顧客ランクの構築】
出典 著者名:小畑 陽一 (著), 菊池 達也 (著), 仁藤 玄 (著) 書名:ユーザー起点マーケティング実践ガイド 出版社:マイナビ出版社 出版年:2021 該当ページ:100

上図に該当するデータ項目を見つけるには、統合された自社のデータだけでなく、外部購買データ、調査データなどから収集したデータを目的変数に回帰分析し要因となるデータ項目を見つける方法などもあります。この場合の分析手法は難易度が高くなるため、外部の専門調査会社に依頼する選択肢もででくるかと思われます。

顧客クラスタリングを活用する例

顧客分類の分析手法の一つに「クラスタリング(クラスター分析)」という手法があります。

クラスタリングとは、与えられたサンプルの中から互いに似たものを集めて集団(クラスター)をつくり分類する方法です。ここでは解析手法の説明ではなく、顧客分類方法の一つとして説明します。前段では、ファネルやランクのように、顧客がロイヤル顧客へステップアップしていく分類をしましたが、クラスタリングは、顧客の特性ごとに分類します。

例えば、クラスタリングで商品購買層を下記に分けて考えてみます。

  • 高級品志向な購買層
  • コスパ志向な購買層

前段でご紹介したファネル・ランクの分類と異なる点は、クラスタリングによる分類は顧客特性を捉えるため、転換が目的ではないことが多いです。顧客特性別のクラスターに対して適切なコミュニケーションをとることが、顧客起点のマーケティング実践でもあります。クラスター分析にすぐに取り組めない場合は、今あるものを活用するのも一つです。クラスター分析をすることにこだわらず、すでに把握している顧客特性ごとのセグメントで顧客と向き合うことからはじめてみてはいかがでしょうか。

下記のような特性を持つ顧客だと始めやすいかも知れません。

  • 「メルマガ高頻度利用顧客」
  • 「キャンペーン複数回利用顧客」

このように、ファネル・ランクでの顧客分類で育成視点をもちながら、顧客特性別での顧客分類をさらに掛け合わせて、コミュニケーションを変えていく、というのが『統合データ×CRM施策』における理想の1つです。

ファネル・ランクでの顧客分類×顧客特性別での顧客分類
【ファネル・ランクでの顧客分類×顧客特性別での顧客分類】
出典 著者名:小畑 陽一 (著), 菊池 達也 (著), 仁藤 玄 (著) 書名:ユーザー起点マーケティング実践ガイド 出版社:マイナビ出版社 出版年:2021 該当ページ:101

統合顧客のデータを「属性」や「行動」などの各群に分けて、まずは「どのような顧客がいるか」把握し、マーケティング、CRM施策を行うための顧客分類を自社サービスに合わせて作成します。顧客分類まで出来上がると、どの顧客セグメントから優先的にコミュニケーションをとるべきかの判断がつきやすくなっていきます。ぜひご活用ください。

この記事では、顧客分類方法について3つの例をご紹介しました。これに限らずさまざまな分け方がありますので「顧客ピラミッド」×「心理的ロイヤルティ、アクティブ性」を軸にしてご自身たちのサービス・顧客に適した分類方法を検討してみてください。


この記事を書いた人

小畑 陽一
株式会社UNCOVER TRUTH
取締役COO(Chief Operating Officer)

2014年、music.jpやルナルナを手がけるエムティーアイ社出身。ソリューション事業責任者として、大手企業向けモバイルサイト構築ソリューションで、国内ナンバーワンのASPサービスを展開。2014年、取締役として株式会社UNCOVER TRUTHの取締役COOとして経営に参加。経営・事業戦略とマーケティングを管掌。 ad:tech Tokyo / Kyushu、宣伝会議、MarkeZine、Web担当者フォーラムなど講演活動多数。
著書:『ユーザー起点マーケティング実践ガイド』(CDP専門書籍)


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