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データドリブンな顧客マーケティングにおけるセグマップと顧客KPIツリーの役割と連携|1. セグマップの役割と位置づけ

弊社ではさまざまな業界のお客様から、それぞれのデータ活用のステージに応じてどのようにデータ活用を進めていくべきかご相談をいただきますが、最終的なデータ活用の目的が「お客様とのコミュニケーションを最適化することを通じて、長く自社サービスをご利用いただける関係を構築する」であれば、ロイヤルカスタマーと呼ばれる方がどのような経緯や目的でサービスをご利用いただいているのかを把握するために何らかの形で顧客構造を可視化することは必須となります。

この顧客構造可視化にあたり最も一般的に用いられるものに、「セグメントマップ(通称:セグマップ)」と「顧客KPIツリー」があります。

いずれも、弊社がご支援させていただくプロジェクトでも頻繁に登場する手法です。

セグマップと顧客KPIツリーはいずれも顧客像の可視化を行うものですが、プロジェクトを進める中でこの2つの手法をどのような手段として位置付けるのかが整理できておらず、効果的な活用ができていないケースが見受けられます。

例えば、「セグマップ」で顧客分類をしてみたものの、その後、具体的なコミュニケーション設計や効果検証に入る段階で頓挫している、といったケースです。

皆さまのプロジェクトでもそのような課題はないでしょうか?

実は、セグマップと顧客KPIツリーはそれぞれ異なる役割を担っており、その役割を理解しながら目的に応じて用いることで、より効果的なマーケティング活動に役立てることができます。

本記事では、AIにディープリサーチさせた結果も引用しつつ、その違いと活用について解説していきたいと思います。

1. セグマップの役割と位置づけ

まずはセグマップの役割や利用シナリオについてAIに聞いてみたところ、以下のような回答が返ってきました。

セグマップは、顧客全体をいくつかのグループ(セグメント)に分類し、それぞれの特徴を可視化するためのツールです。主にRFM(Recency, Frequency, Monetary Value)分析などを軸として作成され、顧客の購買行動の傾向を把握するのに役立ちます。

企業内での位置づけ:

  • 戦略策定の基盤: 顧客全体の構造を俯瞰的に理解し、どのセグメントに注力すべきか、どのような戦略をとるべきかの判断材料となります。
  • ターゲット設定: マーケティング施策の対象となる顧客グループを明確にするために利用されます。例えば、「優良顧客向けキャンペーン」「新規顧客獲得施策」など、セグメントごとに最適化された施策展開が可能になります。
  • コミュニケーション設計: 各セグメントのニーズや特性に合わせて、メッセージやコミュニケーションチャネルを最適化するために活用されます。

具体的な利用シナリオ例:

  • 新商品開発: RFM分析の結果、特定の層(例:高頻度購入かつ平均購入金額が高い層)にニーズがありそうな商品を企画する。
  • キャンペーン企画: 休眠顧客セグメントに対して、再購入を促すための特別な割引キャンペーンを実施する。
  • 顧客体験向上: 優良顧客セグメントに対して、限定的なイベントへの招待や特別なサポートを提供する。

いかがでしょうか?

AIが回答しているように、まずは顧客の状況を「俯瞰的に理解」し、それに基づいて「この顧客層を育てていこう」といった事業戦略レベルの設計をすることにはセグマップが適しています。

特に、経営層などが全体状況をふまえて注力すべき事業の大きな方向性を検討したり、事業目標を達成していく上で必要な戦略商品やキャンペーンなどを考えるにあたって、売上貢献という観点で現状の顧客構造を大括りに捉えて可視化するセグマップは大きな効果を発揮します。

一方、セグマップはあくまでも過去の事業の集大成としての「現状」を表しているものであって、その現状に至った「原因」や細かな顧客行動がどうなっているのか、を可視化するものではありません。したがって、具体的な1to1コミュニケーションに繋げていくことはすることはできません。

そこで登場するのがKPIツリーなのです。次の記事( 顧客KPIツリーの役割と位置づけ )で見ていきましょう。

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