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USERDIVEから導き出した根拠のある改善で遷移率が200%改善|西友社

合同会社西友 マーケティング本部 デジタルマーケティング担当ダイレクター 池田 純一 様(写真中央右)
合同会社西友 マーケティング本部 デジタルマーケティング担当 曽矢 久美子 様(写真右)
株式会社UNCOVER TRUTH Sales Team マネージャー 荒竹 将(写真中央左)
株式会社UNCOVER TRUTH UXコンサルタント 竹村 慎司(写真左)
 
導入時期 2015年5月〜

-御社のビジネスと、展開されているWebサイトについて教えてください。

池田:西友はウォルマートという世界最大の小売チェーンの日本におけるメンバーとしてEvery Day Low Price、つまり特売日を設けるのではなく毎日継続的に安い価格で商品をご提供するという理念を掲げ食料品が主体のスーパーマーケットとして、北海道から九州まで全国に展開しています。

西友のWebサイトには、ブランドとコーポレートハイブリット型の西友全体の情報ハブとしての機能を担う企業ホームページの「西友CO.JP」と、EC特化型の「西友ドットコム」があります。今回ヒートマップツール「USERDIVE」を導入したのはこの「西友CO.JP」の方でした。

-Web戦略について、どのように考えていますか。

池田:スーパーマーケットは、行き慣れたお店から急にブランドチェンジをするのが難しい業界です。そのような中で「生活圏内に西友があるけれども興味を持っていない」という方が「西友に行ってあげてもいいな」と思ってくれるようなコンテンツをお届けしていきたいと考えています。押し付けるのではなく、閲覧して頂く方の生活習慣に溶け込むことができるような情報提供を、私たちは最も重視しています。


-ヒートマップツール「USERDIVE」を導入したきっかけについて教えてください。

池田:これは非常に明確で 「Webサイトがお客様にとって本当に有益であるか」ということを実感値として知りたかったからです。導入以前は経験則を軸にコンテンツを制作していましたが、それだと作り手側の視点に偏ったものになってしまいます。お客様がWebサイトのどこで迷っているのか、お客様にとって何が不足しているのかという、アクセス解析ツールの結果だけでは把握できないことを知りたかったのです。

「西友CO.JP」はお客様への利便性の提供により、実際に実来店して頂くストーリーを展開することが重要でした。そのため来店意向に直結しやすいページにヒートマップツール「USERDIVE」を導入し、なおかつそこで「そこを知りたかったんだ!」と思ってもらえるような情報を提供することを心がけました。

-ヒートマップツール「USERDIVE」を活用した印象的な改善例は。

池田:お歳暮需要の取り込みを目的とした「冬ギフト」のページですね。ギフト購入は日常の買い物とは違う購買行動であり、特に今日の非ユーザーに向けては、それまでの私たちのイメージと違う側面をお伝えする千載一遇の機会になります。USERDIVE導入によって、このページのパフォーマンスが大きく改善できたことはとても印象的でした。

竹村:USERDIVE導入前にページが抱えていた課題として、まず本来ならばあるべきコンバージョンが当初は設定されていませんでしたので「店舗詳細のページへの誘導」と「西友ドットコム」への送客を仮想のKPIとして設定させてもらいました。するとコンバージョンポイントが少なかったり、ページの上下に偏っていて見づらかったり…という課題が見えてきました。

池田:どこにコンパージョンポイントがあればお客様にとって便利か、という当たり前のことにも気付けていませんでした。経験則を軸にしてデザイン性ばかりを重視していたことも原因ですが、やはり自分たちでアクセス解析ツールを使うだけでは、行動の途中経過をデータで把握し、そこからお客様の気持ちに立ち返ることは難しかったのです。

曽矢:リンクの貼られていない画像が多くクリックされていたという典型的な課題も具体的なデータとして見えてきたのですが、その際はリンクを貼るだけではなく画像も新しいものにすることによって、よりクリックしやすい環境を作りました。その結果「西友ドットコム」への遷移率が200%改善されました。

池田:作業としては非常に地味で、革新的なことをしたわけではありません。だからこそベーシックなことに気付いて変えていくことの大切さをこの数字で痛感しました。”根拠のないデザイン変更”では成し得なかった数字だと思います。さらに、根拠のある改善は「この前、こういうことがあったよね」という形で、後々までノウハウとして組織内に蓄積できるというメリットもあると感じました。

-Web戦略にデータの裏付けをもたせることによって、組織としてのメリットもあったということですね。

池田:来店客数や売上といった結果をもとに評価されがちでしたが、アクセスデータとページ上での行動の可視化の組み合わせで評価できるようになったことは、お客様の潜在需要を把握する意味においてとても有益であり、新しい可能性と評価軸を見出す事にも繋がりました。

例えば、ギフトというのはこれまで窓口でコンサルティングを受けて買うというような位置付けのものでしたが、ギフトをECで(コンサルティングを受けることなく)買うお客様の需要や世界観が実際にあるのだということを具体的な数字によって捉え、それを社内にも伝え、活用できるようになったことは大きな進歩だと思います。


-プロジェクトの進め方についてはどのような印象をもっていますか。

池田:UNCOVER TRUTHに対しては「思った以上に根性がある人たちだな」という感想を持ちました。データやデジタルの世界というのは数字で説明がつく分、理論立てて話すのは難しくありません。だからこそ数字を突き詰めて読み、我々が抱えている課題への回答を迎合することなく正しく伝えていただけたのがありがたかったです。

竹村:コミュニケーションを通して「数字では分かるが解釈の仕方が分からない」というところに我々の知見が求められているのだなと感じましたので、意識的にしっかり伝えていくようにしました。


-スーパーマーケットならではのWeb戦略の難しさはありますか。

池田:業界で区切って考える必要はないと思いますが、私たちにとって、お客様に何を伝えるべきか?ということが全ての中心になります。例えば西友の理念にはEvery Day Low Priceに加えて、日々のコストを常に考えるEvery Day Low Costもあり、ここで生まれるSavingsはお客様に還元すべきもの、つまり売価に反映すべきものと言う考え方です。もちろん我々にとってはビジネス上の戦略という側面もありますが、それをお客様の気持ちに寄り添う形で伝える術として、これからもWebサイトを展開していきたいと考えています。

竹村:そういった意味で、Webサイトを改善するということはお客様のニーズに応えることに直結します。特定のプロジェクトのための改善ではなく、コンテンツに対するお客様の期待値に正しく応えることで継続的な改善ができるようになるんです。

荒竹:全く使われていないだろうと予想して、無くそうとまで思っていたコンテンツが実はお客様には求められていたという気づきもありましたよね。

曽矢:そのコンテンツをより良いものにしていくという新しい課題が生まれてしまい大変なのですが(笑)、とてもよいサイクルだと思っています。

-どのような企業にヒートマップツール「USERDIVE」を勧めますか。

池田:特定の企業というよりは、Webサイトを通して何か伝えたいことがある企業であればよいと思います。Webサイトを作っているということは、そこを通して何か伝えたいことが必ずあるということですから


-ヒートマップツール「USERDIVE」にさらに求めることは。

池田:今回はツールの提供だけではなく、ツールから得られたデータをもとにコンサルティングを受けました。デジタルは決して特別な世界ではなく、お客様への一つの寄り添い方だと考えているので、お客様の気持ちを理解するうえで客観的なコンサルティングを受けられたことはとても有意義なことでした。私たちは今後もお客様の気持ちを理解するコミュニケーションの一つの方法として、デジタルを活用していきたいと考えています。

インタビュー実施時期:2016年4月
場所:合同会社西友 本社
 
取材記事:株式会社ネットワークコミュニケーションズ

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