
Qlik Senseとは?基本機能から他ツールとの比較・ライセンス体系を解説
更新日:2025/04/28
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この記事が解決できること
- Qlik Senseの基本機能とQlikViewとの違いがわかる
- Qlik Senseができる4つのことや他BIツールとの違いを知ることができる
- Qlik Senseのライセンス体系とライセンス別の機能一覧がわかる
はじめに
ビジネスの意思決定をよりスピーディーかつ正確に行うために、データ活用は欠かせないものとなっています。そんな中、注目されているのがQlik Senseというツールです。
この記事では、Qlik Senseとは何か?という基本から、どんなことができるのか・他ツールとの違い、さらにはライセンス体系についてわかりやすく解説していきます。
Qlik Senseとは?
Qlik Sense(クリックセンス)とは、企業や組織が持つさまざまなデータを分析し、視覚的に分かりやすく表示するBI(ビジネスインテリジェンス)ツールです。ドラッグ&ドロップ操作で簡単にグラフやチャートを作成でき、専門知識がなくても直感的に使えるのが特徴です。
また、AIを活用した分析支援機能も搭載されており、ユーザー自身が新たな気づきを得やすい設計になっています。Qlik Senseはクラウドでも利用可能で、社内外での情報共有や意思決定をスムーズに進めるための強力なサポートツールとして、多くの企業で活用が進んでいます。
BIツールの基本から導入するメリットとデメリット、自社に適したBIツールを選ぶポイントが気になる方は、こちらの記事をご覧ください。
QlikViewとの違い
Qlik SenseとQlikViewは、どちらもQlik社が提供するBIツールですが、設計思想や使い勝手には大きな違いがあります。QlikViewは「開発者中心」のツールで、IT部門や専門知識を持つ人が設計・作成したダッシュボードをユーザーが使うスタイルです。
一方で、Qlik Senseは「ユーザー主導」のツールで、現場の担当者でも自分で分析やレポート作成ができるように設計されています。また、Qlik Senseはモバイル対応やクラウド対応が進んでいることから、どこからでもアクセスできる柔軟さも備えているため、より自由度と使いやすさを求めるなら、Qlik Senseが適しているといえるでしょう。
Qlik Senseでできることとは?
Qlik Senseは、単なるデータ分析ツールにとどまらず、業務の効率化や意思決定の質を高める多彩な機能を備えています。なかでも、視覚的な情報の整理や共有・AIを活用したデータ分析・さらには日々のレポート作成まで、幅広い業務シーンで活躍可能です。
ここでは、Qlik Senseがどのようなことに対応できるのかを具体的に4つの視点から紹介します。
- ダッシュボードの作成
- データの可視化と共有
- AIを活用したインサイト抽出
- レポートの自動化・配信
1.ダッシュボードの作成
Qlik Senseでは、ドラッグ&ドロップ操作で簡単にダッシュボードを作成できます。複雑なコーディングや専門的な知識がなくても、直感的に使える設計になっているので、グラフやチャート・フィルタなどのパーツを自由に配置して、利用者だけの分析画面を構築可能です。
また、複数のデータソースを1つにまとめて表示する機能も備えているため、部署や業務をまたいだデータの一元管理にも適しています。さらに、リアルタイムでの更新にも対応しており、常に最新の情報にもとづいた判断をサポートしてくれます。
2.データの可視化と共有
データをグラフやチャートなどのビジュアルに変換できるQlik Senseを利用すれば、誰でも直感的に理解しやすいデータの可視化と共有が可能です。例えば、売上の推移や地域別のパフォーマンスなど、数値だけではわかりづらい情報も、視覚的に捉えることで分析がスムーズに進みます。
作成したダッシュボードやレポートは、社内の他メンバーと簡単に共有可能です。リアルタイムで同じデータを確認できるので、会議や報告の場でのスムーズな意思決定に役立ちます。
3.AIを活用したインサイト抽出
AIを活用した分析アシスト機能が搭載されているQlik Senseでは、データから有益なインサイトを自動で提案してくれます。具体的には、売上の急増や減少といった異常値の検出・過去の傾向をもとにした将来の予測など、利用者が気付きにくいパターンをAIが教えてくれるのです。
これにより、従来は分析の専門家が必要だった業務も、現場の担当者レベルで対応可能になります。AIによる提案は自然言語で表示されるので、データに対するリテラシーが高くなくても理解しやすいのが特長です。
4.レポートの自動化・配信
Qlik Senseには、日々のレポート業務を自動化できる機能も充実しています。あらかじめ設定した条件に従って、定期的にレポートを作成し、関係者にメールなどで自動配信することが可能です。
配信されるレポートはPDFやExcelといった形式に対応しており、受け取る側も使いやすいのが特徴です。さらに、ダッシュボード上の情報をそのままレポートに反映できるため、内容にズレがなく、正確な情報共有を実現します。
Qlik Senseと他のBIツールとの違い
多くの企業がデータ活用を進める中で、BIツールの導入は当たり前になりつつあります。その中でも、Qlik SenseはTableauやPower BIといった他の有名ツールと並び注目を集めていますが、実際にはどのような違いがあるのでしょうか?
ここからは、主要なBIツールとQlik Senseを比較しつつ、それぞれの特徴や適した用途を見ていきます。また、Qlik Senseならではの強みについても掘り下げて解説します。
TableauやPower BIとの比較
Qlik Sense・Tableau・Power BIはいずれも人気の高いBIツールですが、それぞれに特徴があります。Tableauはデータのビジュアライズに優れているため、デザイン性の高いレポートを作成でき、Power BIはMicrosoft製品との親和性が高く、ExcelやTeamsとの連携がスムーズなのが強みです。
一方、Qlik Senseは独自の「連想エンジン」により、ユーザーが自由にデータを横断的に探索できる点が大きな特徴です。また、セルフサービスBIとしての使いやすさや、AI機能によるインサイト提案といった特徴も備えているため、どのツールが自社に適しているかは、業務内容や導入目的によって変わってきます。
Tableauの導入を検討しているけれど、具体的にどんなことができるのか・製品の種類や用途・ライセンス料金などが気になる方は、こちらの記事をご覧ください。
Qlik Senseならではの強み
Qlik Senseならではの強みは、先ほども少し触れた「連想型エンジン」と呼ばれる独自のデータ処理技術です。これにより、ユーザーは事前に決められた分析の流れに縛られることなく、気になる項目を自由に掘り下げてデータを探索できます。
また、セルフサービス型BIとして設計されているため、専門的な知識がなくても誰でも簡単に使える操作性も魅力です。高い拡張性を持つAPI機能やクラウド対応といった柔軟な利用環境もポイントであり、企業全体でのデータ活用を推進するためのツールとして、現場でも経営層でも扱いやすい構造になっているのが、Qlik Senseならではの大きなメリットです。
Qlik Senseのライセンス体系
下記の表では、Qlik Senseのライセンス体系をライセンス名・主な利用対象者・特徴の項目でまとめました。
ライセンス名 | 主な利用対象者 | 特徴 |
---|---|---|
Professional | 開発者・管理者 | アプリ作成・編集・共有・データの取り込みなど全機能が利用可能。 |
Analyzer | 一般ユーザー | 既存アプリの閲覧・フィルタ・分析は可能。ただし新規作成は不可。 |
Analyzer Capacity | 不特定多数の閲覧者 | 時間制でアクセス可能。6分単位で消費、同時利用ユーザー数の制限がない。 |
ライセンス別機能一覧
各ライセンス体系別の機能一覧は下記の表のとおりです。
機能 | Professional | Analyzer | Analyzer Capacity |
---|---|---|---|
アプリの新規作成・編集・公開 | ○ | × | × |
既存アプリの閲覧・操作 | ○ | ○ | ○ |
シートやストーリーの作成 | ○ | ○ | ○ |
データのエクスポート(Excelなど) | ○ | ○ | ○ |
印刷機能の利用 | ○ | ○ | ○ |
アラートの作成・編集 | ○ | × | × |
管理コンソールへのアクセス | ○ | × | × |
まとめ
Qlik Senseは、直感的な操作性と高性能な分析機能を兼ね備えたBIツールとして、企業のデータ活用を支援します。なかでも、ドラッグ&ドロップによる簡単なダッシュボード作成・AIによるインサイト抽出・柔軟なライセンス体系など、幅広いニーズに対応できる点が魅力です。
また、他のBIツールと比較しても、連想型エンジンによる自由なデータ探索や、セルフサービス型の柔軟性において優れた特長を持っています。今後、データにもとづいた意思決定を加速させたいと考える企業にとって、Qlik Senseは効果的なツールになるため、ぜひ自社の活用シーンに合わせて導入を検討してみてください。
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