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小川卓が解説!ウェブサイトの分析プロセス2:仮説を元にウェブサイトを分析する

こんにちは。
UNCOVER TRUTHのCAO(Chief Analytics Officer)小川卓です。

前回の記事(ウェブサイトの分析プロセス1:分析方針を決めるためにチェックするべき5つのデータ)でまず見るべき5つのレポートについて紹介いたしました。

サイトの概要をつかめたところで今度は分析に進んでいくのですが、その際は必ず「仮説を立ててから」分析をしましょう。なんとなくレポートを1つずつ見ていくという方法ですと気づきを得ることができません。(あるいはものすごく効率が悪くなってしまいます)

何を可視化したいのかを決めるために、まずは仮説を洗い出しましょう。今回の記事では仮説の洗い出し方・分析するべき内容を洗い出すところまでを紹介いたします。


ウェブサイトの分析プロセス2:仮説を元にウェブサイトを分析する

仮説の洗い出し方

仮説を洗い出すためにおすすめの手法がユーザー視点を取り入れることです。

1ユーザーとして分析対象サイトを利用して気になった箇所を洗い出していくという手法を取ります。単純にTopページ(あるいは前回の記事で調べた流入が最も多い入口ページ)からひとりの検討者として気になった項目を列挙していくという形になります。

UNCOVER TRUTHのサイトを例にとってみましょう。
https://www.uncovertruth.co.jp/ja/

まずTopページに入ってきて何が目に入りますか?上記のキャッチコピーかもしれません。
あるいは2つのサービス名かもしれません。ぱっと見、メニューは目立たないですよね。

ではあなたはUSERDIVEというヒートマップツールについて詳しく知りたいという事で左下のリンクを押したとしましょう。出てきたのが以下のページです。

https://www.uncovertruth.co.jp/ja/userdive/ (ページ上部)

いくつか気になる点があります。まずロゴがTopページと違うという事。

そして私自身はツールのスクリーンショットがファーストビューにないのが気になりました。特にヒートマップツールはサーモグラフィのヒートマップが印象的なので、これを最初に見せたほうが良さそうですね。

また文言に関しても、ツールの説明というよりは「改善が実現できる」という内容になっており、「ツールの事を知りたい!」と思っている方には少しわかりにくいかもしれません。

このようにユーザーとしてサイトを利用し気になったところをまずは列挙していきます。しかし、これはあくまでも1個人としての気付きになります。サイトを訪れた他のユーザーも同じような感想を持っているか?それを検証する必要があります。

そこで皆さんが得た気づきを仮説として、それを証明するために(あるいは否決するために)分析項目を決めます。

分析項目を決める

引き続き、UNCOVER TRUTHのサイトを例にとりましょう。

仮説1: Topページに来た方は(特に新規は)目立つUSERDIVEあるいは改善PDCAアウトソーシングのリンクを押すのではないか?

これを証明するために見る項目は

分析1: Top訪問者の次のページレポートを見る。これを新規とリピートで分けて確認する

という事になります。Google アナリティクスの「ナビゲーションサマリー」で確認できそうです。

Googleアナリティクス「ナビゲーションサマリー」

またどのリンクを押すかによって、その後のお問い合わせ率が変わるのか?コンテンツごとのコンバージョン貢献を見てもよさそうですね。

そして、データを見た得られた気づきからどういった改善施策が考えれるか。その内容についても分析前にある程度想像しておきましょう。

施策1: Topページに出している2つの目立つリンクはこれが適切なのか?(クリックされ成果に繋がりやすいのか?)もしそうでなければ別の内容にしたほうが良いかも。もし効果があるのであれば、ページ上部のメニュー内に「サービス」という項目が無いので、更に誘導を強化するためにメニュー追加したほうが良いのでは?

といった形になります。

同じような考え方で「USERDIVE」のページも仮説・分析・施策を洗い出してみましょう。私は以下のような形で整理しましたが、皆さんだったらどのようなデータを見ますか?

仮説2: ツールの魅力が伝わらず離脱してしまう可能性が高いのでは?またヒートマップツールのスクリーンショットや機能にニーズがあるのではないか?

分析2: ページの離脱率及びナビゲーションサマリーを見る。スクロールしていない人と、スクロールした人での遷移先を確認する。ヒートマップツールを使って、上部の説明とヒートマップツールのスクリーンショットどちらのニーズが高いのかを把握する。

施策2: ページ内で表示しているコンテンツの位置を入れ替える。ツールの機能を更に詳しく紹介するためにコンテンツを増やす。ページ下部がブログで良いのか?導入事例にリンクを貼ることを検討する。

といった形になります。

ルッキングヒートマップ(USERDIVE)

成果に繋がる気づきが発見出来る分析を行う

ユーザー視点で行える分析には限りがあります。主要導線以外の所を見るのが難しかったり、俯瞰的な気づきを発見しにくかったりという部分です。そこで、もう1つの方法もあわせて使う必要があります。

こちらの方法は単純に「成果に繋がった人」と「成果に繋がらなかった人」の違いを分析するという事です。分析の目的はサイトで設定している目標を増やすための改善施策を実行することにあります。そこで、現在のサイト内で成果に繋がっている人とつながっていない人を比較分析するという事です。

代表的な分析ポイントは以下10項目です。これらの項目に関しては必ず確認しておきましょう。

成果に繋がった人と繋がらなかった人の…

1. 流入元
2. 訪問回数の分布
3. デバイス
4. 入口ページ
5. 閲覧ページ
6. 利用している機能(お気に入り・絞り込み・新着メール等)
7. (商品を探すサイトの場合)利用している検索条件
8. (商品を探すサイトの場合)閲覧している商品詳細の数
9. 入力フォームや購買プロセスの1つ前のページ(どこから成果に繋がるページに来ているか)
10. 属性(年代・性別・エリア)

上記10項目を確認し、その中に違いがあれば改善案のヒントになります。

今回は何を分析するべきかという内容を紹介いたしました。サイトを改善するために、そして効率よく分析を行うためには事前のプランニングが大切です。この手順を行っておくことで、安心して分析に取り組めるのではないでしょうか?

特にユーザーとしてサイトを利用し気づきを洗い出しておくことは大切です。普段から見ている自社サイトなどであれば、他の方に(あまりサイトを見たことが無い方に)5分でも良いので、サイトを使ってもらい感じたことを話してもらうだけでもたくさんのとっかかりを見つけられます。ぜひ、みなさんの分析プロセスに取り入れてみてください!


小川 卓
株式会社UNCOVER TRUTH
CAO(Chief Analytics Officer)

Webアナリストとしてマイクロソフト・ウェブマネー・リクルート・サイバーエージェント・アマゾンジャパンなどで勤務。解析ツールの導入・運用・教育、ゴール&KPI設計、施策の実施と評価、PDCAをまわすための取り組みなどを担当。全国各地で講演を毎年40回以上行っている。デジタルハリウッド大学大学院客員教授。 主な著書に『ウェブ分析論』『ウェブ分析レポーティング講座』『マンガでわかるウェブ分析』『Webサイト分析・改善の教科書』『あなたのアクセスはいつも誰かに見られている』『「やりたいこと」からパッと引ける Google アナリティクス 分析・改善のすべてがわかる本』など。


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